「生かせ命」

 これが高野山のスローガン。空海の教えはあまりにも膨大過ぎて、私のヘッポコページでは
とても説明しきれませんが、独断と偏見でさえも包括し決し「一切の人間性否定」をしない密厳浄土の
ちょっと良い話しができたらなぁ〜と思いますので、ご興味のある方ご覧下さりませ♪

金剛峰寺山門
  まずやはり「大本山高野山金剛峰寺」からですね。
816年(弘仁7年)、弘法大師こと空海が修行の道場として一院を
建立したのに始まる。ここは寺院ばっかりなんだけど、
俗に言う門前町とはちょっと性格的にも位置的にも違う。
総本山であり、所謂メッカな訳よ。山そのものが「聖域」という事なのです(^^ゞ
 
  この金剛峰寺と伽藍を中心にして東西南北にそれぞれ根本大塔(胎蔵部)
と西塔(金剛界)、講堂・中門を配置した立体曼陀羅的な構造を持っている。
この高野山に本山を開いたのには面白い説話があるので、ちょっと脱線。

空海論へ
 いや、思い入れが強いため激しく脱線してしまいました。
とにかく金剛峰寺の話だったか(^^ゞもちろんここは真言密教の総本山。
実は一口に「真言宗」といっても色々あって、特に戦後の新興宗教で
真言宗派系と文部省に届を出しているのは60以上あるんだそうな。
 中にはやっぱりかなり怪しい真言密教モドキが…
皆様、ご用心あるべし!高野山自体も騙されたり(土地ね)してますからねー
金剛峰寺の辞書的なデータはこんな感じ。

  和歌山県の高野(コウヤ)山上にある高野山真言宗の総本山。
 八一六年(弘仁七)空海の創立だが、伽藍・根本大塔は没後完成。
東寺とともに真言宗の中心寺院。
平安末期以後、空海の入定処として多くの参詣 者を集め、
大師信仰・納骨信仰の中心。海抜約1000mで
冬には大雪が降ります。夏はかなり涼しいです(^^ゞ
大体、大阪の気温-10℃という感じかな?一枚上着があった方がいいかも。

  〜旅は道連れ、世は情け〜

 ちまたではやれ台風が、とか秋雨前線とで大雨のパターンだとかと怪しげな雲行き。東京たつ時も雨降ってたもんなぁ〜。
私は実を言うと一年前の5月末からやっぱり一週間ほど熊野へ家出をしていたのよ。そんで、あまりの地元の人たちの人間味と、
海ものの美味さとなんといっても山之神達の息吹深い、熊野の山々に魅せられてしまったの(>_<)
行けばわかる。あんな切っ先のような山々の峰に守られ、鎮る那智の滝や原生林に近い山の木々の密度が。
人を拒んでいるようだけど、それは山を荒らすヤツら。あの峰峯見て敬虔にならんやつは、もう見込みないから(^^ゞダメっす。
 で、私が「よかった、凄くヨカッタ!あれ見ないで死んだらあの世で後悔する」とまで豪語してたら、
姉の龍も興味持ったみたいで「行ってみたい〜」という話になり、今回、私が手術したりしたのもあって厄払いも兼ねて出発。

 去年行った経験から「徒歩・市内バズ・電車」で回るのはかなりロスがあり勿体ない!と言ったら龍が「あ、じゃあ車で行こうよ」との発言。
わ、和歌山県まで・・・車??神奈川県からだよ?!結構何度か一人で大阪のコミケに車で出かけている龍はかなり平気らしいが
私は〜夜行バスとからなまだしも、運転手二人交代しつつ・・・走ったよ12時間(T_T)やはりハーフドラゴンはタフだったよ・・・
そして手術3ヶ月後のハーフエルフは軟弱だったさ・・・(T_T)いや、流石に腹を三箇所も開いて、臓器2つあるものとはいえ片方取ったし。
疲れた〜山道も真っ暗で怖かったけど、関西ドライバーはそれを上回って怖かった…。
 一番寿命のメーターがガタッと落ちたのはというと暴走ドライバーに高野へ向かう山道ですれ違うとき。こっちに突っ込んできてあやうく
衝突するところだったのよ。忘れないわ・・・ディアマンテ・・・回収車のくせに!

 高野山では知り合いのお家の離れを貸して貰いました。かたじけのうござるm(._.)mもう何度もお世話になってるのですが(^^ゞ
俗ももちろん混ざってる。私はもう何度目の高野山だろうってぐらい来てるのですよ。(20半ばですが2桁は来てるかな)
裏のコンビニもどきとかまであの町は結構知ってますよ〜(^^ゞ酒屋とかスナックとか薬局もね。
自分が透明に成るために来るんだよね、あの山には。人間を、人間臭さを否定しない聖域。適度に濁ってて気分がいいの。
俗世間とか言いながら、世間てとっても人格とかに対して否定的でしょう?これって何故なんだろうね〜
心も感情も、全ての意思を消してなければ息苦しいのが、世間だなんて皮肉だねぇ
違うからこそ人だし、個性なのに皆が同じでないといけないのかと、まるで悪者扱いは悲しいと思う。
そんな事を考える時間と空間を喚起させるのが、私にとっての旅なんだけどさ(^^ゞ

高野町のお堂他色々?
愛染堂
愛染堂
金堂
金堂
 左写真のお堂は、誰のお堂かちと覚えてない…(苦笑)不動堂が並んだ金剛峰寺の付近なので、恐らく孔雀明王あたりではないかと記憶しているのだけど…ううスイマセン(T_T)

 右の写真はちょっと高野山では有名な苅萱堂(かるかやどう)です。苅萱堂道心と石童丸の哀しい物語は、女人禁制の高野山にまつわる伝説として有名で、歌舞伎や浄瑠璃でもおなじみとなっているのですが、全国的に見て知名度はあまり高くないかも?この石童丸という子供が、出家した父を追って母と高野山まで来るのですが、山が女人禁制のため母は残るのですが、石童丸と夫を待つ間に病死し父と一緒に親子地蔵を作るといった悲話ですが、この話を題材にした絵が飾られています。
苅萱堂
お堂…何だったかなコレ(うろ覚え)
 高野町自体にみものとなるものはたくさんあるのですが、この苅萱堂は高野山銘菓「かるかやもち」なるものの元ともなっている話です。平安時代末期の話との伝承ですが、日本はこういう親子モノとか悲話って好きですよね〜それは今でも同じかと思います。
とはいっても、私もこの「石童丸物語」は高野山へ行って、この苅萱堂へ行くまで知らなかったのですが…(苦笑)苅萱堂の中はもちろん撮影禁止なので、絵で説かれた物語をここに掲示することは出来ませんが、絵本なども置いてありましたのでそれなど見るとストーリーがより判るかな〜とも思います。壁に飾られた絵は全て寄進だったようで、絵柄も描いた人も全て異なるようでした(^^ゞ
 苅萱堂道人が(石童丸の父)が庵を結んだとされるのが、この苅萱堂の隣に建立されている「一条院」です。ここは宿坊でもあったはずなので、宿泊もできますよ。

 蛇足ですが、苅萱堂では犬を飼っていて、入り口でよくお出迎えをしてくれる大人しくも可愛いワンちゃんでした。住職さんが飼ってるのかな?高野山は、不思議なほど犬が多いのです。なんでも、よそから来たヒトなどがこっそり捨てて行くらしいのです…空海が高野山を開いた時に、彼をこの山へ導いたのが白と黒の2匹の犬だったという伝承があり、高野山は犬を大事にしているので保健所に連絡したりなど、殺生にもなるとの事であまりしたくないので飼ってるそうなのですが、増えすぎて困っているとのお話を坊様から聞いた事がありますよ。一匹もらっていきませんか?とか聞かれたのは正直ビックリしましたが(苦笑)何だか切ないですね〜