遙かなる時空の中で


<武蔵坊弁慶>

発売日より前にAmazonで予約して、ほぼ定価で買った唯一のモノ!(キャラ愛ですね〜)

〔全身(正面)〕

原型師 麻田咲
全高 180mm(武器含まず)
(弁慶さんの身長設定は175cm)
発売時期 2009年2月下旬
(我が家には2月23日に来た)
価格 6930円(税込)

衣(法衣)を被っているため、普通に撮影すると全体的に影になる…(仕方なくフラッシュ撮影)
表情というか顔はかなり童顔。弁慶さんは…ちょっと表情が難しいキャラである事を差し引いても!童顔。
ちょっと下向きで不敵に微笑ませる、みたいなコンセプトなんだと思います。上手く写真に写せないですけどね…
法衣をまとめてる紐の留め部分はあんまり細かく無いですが、紐自体は綺麗に出来ています。
着物の飾り紐(合わせ紐か?)も結構ちゃんと作ってあり、立体的にどういう装束なのかは、判りやすいと思います。

薙刀は身体の対比からすると、リアルな長さだと思います。(造型的には面白みは無いけどね…持たせにくいし)
法衣のなびき方とか、しわとかがある意味フィギュアとしては見せ場だと思うんですが…そんなに動きや風は表現できてないカモ
弁慶さんの帯の柄は金模様で、ちゃんと再現されていると思います。かなり細かい柄です。
でも、腕抜き(?腕カバー?何て呼ぶのかな?)の模様は全く再現されていなくて、タダの緑の布になっちゃってます。残念。
着物の合わせの部分の柄も、ちょっと模様が描いてあるだけ〜ちゃんと紐で表現して欲しかった!
設定資料集と比較しちゃうと、「あれ〜?省略?」とか思う部分は結構あります。(まぁ、細かいからね…着物の柄とか)
下半身は…これ袴じゃないし、もんぺみたいなのとも違うし、着物としての正式名称は判りませんが、まぁ普通。色も白だし。
足は見ての通り、足袋に雪駄?(わらじじゃない…と思う)私が高野山でも履いてた雪駄に見えます。(設定は書いてなかった)
〔左側(右手横側)〕
本体左側はこんな感じ。法衣で全く表情等は見えない(外せば結構違います)
弁慶さんは、遙か3八葉の中では唯一、全身が着物っぽいのが良く判るかと思います。
法衣の中の着物も、一応ちゃんと作られてるんですが、身体の法衣は外せないので…
これだと見栄えはあんまり…かと思われます。
ある意味、フィギュアの見せ所(?私が勝手にそう思っている)である、布の動きがもっと表現されてても
いいんじゃないかなーと思うのですが、ちょっとそこのガッカリ感が見えてしまう…

法衣の頭部分は、こんな感じ。
文字というか、文様は「カンマーン」
左右対称で両方に同じものが描いてあります。
私は仏教学で密教は好きで調べてたので語ると長いので
ぐぐっと!割愛しますが、この種字(梵字という
表現は諸説あって断定は出来ナイ。氾濫してますけどネ)
不動明王を表すモノです。
比叡山の僧兵という設定から、この文字に行き着く?
とか、色々ありますが(叡山の本尊は薬師如来)
歌舞伎の勧進帳で、弁慶さんが着る着物の柄に
この「カンマーン」って良く使われるので、
その辺りからこれを使ったんじゃないかな〜?
とか勝手に想像しています。

正確に表現すると、この「カンマーン」はちょっと違う
普通に間違いだと思います。
恐らく不動三尊タイプや胎蔵界の大日三尊のヤツを
表現しようとしてるんだと思うんだけど…
金剛界のヤツでも無いし(どちらのでもナイ…)
不動明王の単体曼荼羅とかのタイプでもナイ…
なんとなくソレっぽく書いてみましたが、
実は間違えてました!みたいな感じだと思います。
筆で全部書いてるんじゃなくて、プリントだと思うので
元を作った人がまぁ間違えたんでしょうね〜

ちみに、この頭の部分は取り外し可能です。
中身の頭と髪もちゃんと作られています。

法衣(頭部分)を外すとこんな感じ。
髪の毛(尾っぽ)部分も取り外しが可能になっているので
(そうじゃないと、法衣被れないもんね…)
ショートカットみたいですが、こんな感じになってます。
左側からでないと、髪の毛用の穴とかが写らないので、
上の法衣とは向きが逆になってます…

着物の合わせ(一番外側になる縁が緑のヤツ)は
背中側にも筆書きみたいな感じですが、
模様がちゃんと入っています。
本当は刺繍っぽい感じだと思うんだけどね…
そこまでは表現できなかったようです

弁慶さんの肩は左右、後ろとパーツをはめ込む穴があり、
実はこれがすんごい入りにくいです!
左右は入っても、後ろが実は入らないとかそんな感じ。
かな〜りシビアというか、無理がある感じになってる。
法衣をかぶせる分には、最悪穴にはまってなくても
安定しますが、正面から見た時に、
肩のつなぎ目のところに隙間が…(私は気になった)

素材に柔軟性があるので、結構無理やりぐいっと
入れられるようにはなってますが、
慣れてないので ちょっとヒヤヒヤして怖いです。
パーツをぐいっと曲げる感じになるので…
ゴムっぽい素材なので、あんまりぐいぐいやってると
素材が馬鹿になってビローンとなりそうな気もします…

原型師的には、うなじに気をつけたとか?!
でも弁慶さんの猫っ毛っぽい、ふわふわ感はほとんどありません
〔後ろ側〕
後ろはこんな感じ。模様とか無い、黒い法衣なので…見栄えは微妙かも〜
でもこういう格好の人を後ろから見たら、リアルこんなだと思います。(いや、坊さんもこんなカッコしないけどね)
布にもっと動きがあってもいいんじゃないかな〜?とか、ちょっと分厚い布過ぎない?とか思いますが…
材料を思うと仕方ないのかも…材質は結構弾力性のあるもので作られてます。他のフィギュアを触った事無いので、
比較のしようが無いのですが…もっとスカートの中のレースが何重にもフリフリのとかを見ると、違うかもです。
〔右側(左手横側)〕
右側は、左側に比べると布に動きがあるので、こんな感じになります。
左側から風が吹いている、というより、左手で薙刀を振り上げて、法衣の左側がブワっとなった感じにしたかったと思われます。
他の八葉もそうですが、基本的に正面から楽しむように出来ているみたいで、他の角度から見たときの見栄えまでは
考えられていないようです…このアングルとか、見栄えがいいかと言われたら…だしネ。ポーズの意図は横や後ろからは
全くと言っていい程判りません!(露出度も低いから、余計にそうかも)布でよく判らない、って感じかな?
法衣は黒光りしていて、フラッシュ無しでも、これぐらいツヤツヤに見えます。
〔台座〕

象徴花:紫陽花

『台座の注意点!』
蒔絵調なのはいいんだけど、すぐに指紋がつく!
そして、ホコリがすんごい目立ちます!!
(コマメに掃除、ホコリを取れって事ですネ…)
法衣を取った別バージョンはこんな感じ
下向いてるので、フラッシュ無しだと、コレが限界…(撮影と加工の腕とかの要素もありますが…)
終わりなき運命のアニメの弁慶さんよりは、髪の毛とかちゃんとしてると思う…(アレは酷かった〜ズラみたいだった)
設定画や、ゲーム画面よりも髪の毛の色が濃い目になっています。
あえてグラデーションしてるんだろうけど(髪の毛の色合いが部位で違うのは弁慶さんだけなんですよ)
随分毛先を濃くしたなぁ〜って感じ。弁慶さんは、遙か3のゲーム中でも、髪の毛の長さがコロコロ変わってたので
(十六夜とか、すんごい長くない?望美ちゃんより長いような立ち絵にビックリした私)どうするのかな〜?と思ってましたが
この感じだと肩甲骨よりちょっと長い位でしょうか?腰までは無さそう…ボリューム少な目(これは全員そう)
法衣を外した場合の後ろ姿(頭部)はこんな感じ。
緑の紐というか、布(?)でひっつめてるのは、
ちゃんと表現されています。
組紐とか布でこの量の髪をしばるのは実は難しいです…
(私のリアル髪の毛も肩甲骨下位まであるので)

緑の紐の先に、頭に差し込む部分があって、そこと
左右後ろの穴に髪の毛と法衣を外した状態の布パーツを
はめ込む感じで、こんな風になります。

髪の毛の感じは、すごく荒い…
水野画のあの髪の毛感は、かなり難しいとは思うけど
もうちょっと何とかならなかったのか…

弁慶さん、毛先が凄く痛んでそうな髪の毛の仕上がり。
色も濃くなってるし、荒いし…トリートメントあげたい…

ちなみに、コレは個人的な謎(?)かもなのですが、
弁慶さんって、髪の毛ストレートなんですかね?
無印では猫っ毛みたいな、フワフワな感じですが、
迷宮では綺麗なストレートみたいになってて…
十六夜は長すぎて判りませんでした!
どれともとれるような髪の毛の流れになっていて、
立体化されても、謎は解けませんでした!(笑)
髪の毛が見えるバージョンで、頭部を横から見ると
こんな感じ。

上に出ている、髪の毛付いてないのと比べて頂けると
パーツがどんなのかは判りやすいかな?

見えにくいので、武器(薙刀)も外して撮影。

弁慶さんの「うっとおしい」と言われる
ちょっとボリュームのあるモミアゲ(笑)も
ちゃんと再現されています。

八葉は長髪が結構多く感じていましたが、
毛先まで全部見える長髪は、九郎さんと弁慶さんだけです
特に弁慶さんだけ、髪の毛にも動きがあるように
立体化されています。
(これで動きがある髪の毛なのか!みたいな突っ込みも
あるかとは思うんですけどね…)
箱正面
箱上側

象徴花とイメージカラー仕様になっています
箱左側

上側半分には台座が納まっており、その下に
個人章に入る時に表示される歌が記載されています。

弁慶さんのこの和歌は、『拾遺和歌集』和泉式部の歌らしい!
DS版の夢浮橋のトレボのオマケ本に解説付いてます!(今更)
遙か3で神子のイメージは月で統一されているので、
この和歌はホントぴったりだと思います(本来の意味は違うけど)
箱裏側

四神毎に合わせて発売されているので
ヒノエ君シルエットと弁慶さんが一番前
これは、公式で配られてる壁紙の絵ですねー
 

弁慶さんの注意点!

*箱から出したままの状態では、台座に脚がハマりません!
左足の穴の型抜きに失敗しているらしく、私がオロオロしていたら、旦那がタミヤカッターを取り出し、
ガリガリと上図(丸印)のように、台座にはまるよう削ってくれました…
弁慶さんを買った人の、ほとんどが同じ事をHP等に書いており、削らないと台座には入りません…
(削らないと、ドラえもんの如く、2mm位宙に浮いている状態になります…)
台座に入らない!という仕上がりは弁慶さんだけみたいです。他のキャラではそういうコメントを見なかったし、
我が家に来た子達は、全員普通に台座に納まりました…
他のキャラと比べて、特別手がかかるモノになっていたのは、キャラ性を反映した仕様かも知れない…

*武器の薙刀も手に対して端(緑色に着色されているところ)が太めに作られており、
普通に武器を持ってくれません!特に、左手に入りにくいです。(薙刀を回しながらゆっくり差し込まないと
武器を持ってくれません…弁慶さんは難産な子に出来上がっています…
弁慶さんを買った人達が、ほとんど共通して同じ事を言っていました…持つんだけどね、薙刀。ちょっと初心者向けではナイ
足の裏をカッターで削るとか、全く初心者向けじゃ無いです…(旦那はモデラーなので慣れていたけど)
削るとか、既製品でそういう発想は普通無いので、台座にハマらず数ミリ浮いている弁慶さんはいっぱい居ると思われマス…
ガンプラとかなら、削るとかパテで盛ってランナーの凹み部分をならすとか、普通なんだろうけど…
(フルスクラッチのフィギュアとかなら、自分で顔も描かないといけないし、色も自分で塗るし、削る位アリかもですが
あんなのは上級者向けなので…値段も数万とかするしねー)

単体での安定感もあるので、最悪台座にはめなければ普通に立ちます。倒れたりしません。
削る勇気は無い、という乙女の方は台座から外して楽しめばいいかと思います〜(対応策になってないけどね)
値段の割りに、作りが甘いというか、ガッカリ仕様なトコが、こういうトコに出る…と個人的には思ってる。
〔武器〕

薙刀はこんな感じ。一応単体でも武器に見えるようには作られていマス…
薙刀の長さは約20cmでした(計測しました)本体より大きいです。
 

〔総評〕
一番愛のあるキャラなので、厳しく見てしまうんですけどね…
フィギュアも顔が命でしょ!と突っ込みたくなる。

ゲーム中よりも5歳位若い弁慶さんだと思えば…(童顔なので)
微笑みの脅迫、みたいな悪い笑顔の弁慶さんも結構好きなので、ああいうのも見てみたいけど
まぁ、立体物でアレは難しいか…

背景にホント色々事情もドラマもある弁慶さん。背負うものの大きさ、優しさ故に自分を追い込んでしまうトコ
キャラとして、すんごい色々ある人なので、そういう雰囲気を出せというのは結構無理な話。
あの謎めいた、黒かったり白かったり色々な弁慶さんではなく、中立というかどちらでも無い雰囲気です。
少年体系(意味:細い)なので、余計に若く見えるのかも。

欲張ればキリが無いけど、細かいトコロが色々甘い…もっとこだわって、手間かけて作って欲しかった〜

 




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